以下の文章は、北岡泰典のメルマガ「旧編 新・これが本物の NLP だ!」第 96 号 (2008.9.5 刊) からの抜粋引用です。
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今回は、「新団体『日本 NLP 協会』発足」と「北岡式『NLP 教育者の心得九ヶ条』」についてがカバーされています。
1) 新団体「日本 NLP 協会」発足される
私自身、本年 7 月に JNCA という団体から離れた後は、個人として活動してきていましたが、今回いろいろな方との縁から新 NLP 団体である「日本 NLP 協会」が発足し、その会長に就任することになりました。
この団体を通じて、私は、今後、NLP 関連のプラクティショナー、マスター プラクティショナー資格コース、ワークショップ、コーチング、ファシリテーション活動を継続していくつもりでいます。
同社は、9 月 1 日に登記申請が終わっていますが、現在、Web サイトを始め、正式な活動開始の準備を行っているところです。正式稼動は 10 月初旬になる予定です。
正式稼動がなされ次第、日本 NLP 協会の活動情報を、本メルマガ、私の公式サイト、その他の媒体で告知することにします。
2) 北岡式「NLP 教育者の心得九ヶ条」について
私は、本メルマガ等を通じて、将来的には「北岡塾」とも呼ぶべき「NLP の教育場」を作りたいという意図を公にしてきていますが、そのような教育機関を通じて、日本の閉塞的な状況を打破できるような、特に、国内の問題全体を象徴しているように私に思える「ニート族」を撲滅できるような、高レベルの NLP 教育者を育成したいという思いを強くしてきています。(その一環として、上記の日本 NLP 協会の設立を図ったわけでもあるのですが。)
残念ながら、欧米の状況とは異なり、実は、いまだに NLP は国内では「主流」になりえていないと思いますし、国内の NLP 実践家の多くは、NLP を単なる他人の操作や「成功哲学」のためのツールとして教えているような印象がどうしても否めません。
私個人としては、NLP は、若年時「絶対脱出不可能な蟻地獄」に入り込んでいた私のような人間にも、「覚醒」、「自由奔放」、「天才」といったキーワードに表される真の自己変革を達成させてくれた革命的方法論であるという確信を、NLP を学び始めた 20 年前から首尾一貫して維持してきています。いわば、自分自身の奥底にすでにもっていて、眠っている「青空」 (純粋覚醒または悟りの世界) を覆っているすべての「白い雲」 (不純物) を取り除くための最高の (消極的) 方法論が NLP である、と表現できる、と私は考えています。
そのような「崇高」な形で、NLP を教えることができる人材が多く日本にも輩出されてくることが、この国をさらに発展、活性化させ、さらに国際化するための最重要課題となっていると、私は考えていますし、今後もし私がたとえば北岡塾のような NLP 教育機関を作るとしたら、その教育機関で NLP 教育者として育成されることになる人々には、以下に記する北岡式「NLP 教育者の心得九ヶ条」を常に念頭においてほしい、と私は考えています。
なお、私自身、1988 年にジョン グリンダー氏を通じて初めて NLP に出会ったとき以来、この 9 つの心得すべてを肝に銘じながら、NLP を学び、かつ教えてきていると、明言することができます。
実は、この心得を完璧に実践できるまでの「修行」が過去の私には必要で、そのためにこそ、英国で 7 年にわたる毎日の NLP 演習の自己適用を続け、このことが私が (90 年代に帰国することも可能だったのでしょうが) NLP を教えるために日本に戻ってくるのが 2002 年まで遅れた最大の理由にもなっています。
私の、以下の心得九ヶ条の中にこめられた強い思いが、国内の NLP 市場の内外に広くひろまることを心から願っています。
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北岡式「NLP 教育者の心得九ヶ条」
1. 人は、世界を直接変えることができず、自分自身の世界地図を変えることを通じて、間接的に世界を変えることができるだけである (これが、NLP 前提「地図は土地ではない」の意味合いの一つである)。それゆえ、完全な自己変革を達成することを常に念頭におきながら、決して安易に他人を変えようとしないこと。
2. 自己変革は、過去の「思考の癖」の放棄、再学習を継続的に続けることによってしか達成することはできない。それゆえ、けっして NLP テクニックの継続的、恒久的な自己適用を怠らないこと。
3. 真の NLP は、人心操作のためにあるのではなく、自分の内面性の質を向上させるために存在している。それゆえ、自分自身と NLP 学習者の両方の中に、「覚醒」、「自己変容」、「自立」が生み出されるように常に努力すること。
4. NLP では、人々は皆すでに潜在的には天才である一方で、行動、思考上の制約はすべてその人がもっている世界地図の中にあるので、仮にある人と同じ世界地図を自分がもてば、自分もその人と同じ行動をするであろうということが提唱されている。それゆえ、他人が行動上、思考上の失敗を犯しても、自分も同じ立場になれば同じ失敗するだろうという立場から、自分自身と他人に対して寛容さをもつようにすること。
5. NLP では、自分と相手の目的の刷り合わせの重要性が提唱されている。それゆえ、決して自分の目的を相手に押し付ける (= 悪意のある操作) ことなく、常に自分と他人の両方の目的を高次元で刷り合わせして、その高レベルの目的に自分とその人が進む (= 誠実な影響) ことだけを考えるようにすること。
6. 真の NLP は、左脳的論理と右脳的直感を超えたものである。それゆえ、NLP を教えるときは、NLP 学習者に右脳的体験を伝えられるだけでなく、同時にどのように NLP が効果があるのかについての左脳的な説明もできる能力も身につけておくこと。
7. 真の NLP は、「語れる」だけではなく、「実際に行える」必要がある。それゆえ、NLP を教えるときは、自分ができることとできないことの区別ができていて、かつ自分が達成できないことについては口を閉ざすようにしておくこと。
8. NLP の最大の教えは、「ボックスの外に出る」ことである。それゆえ、NLP を教えるときは、常に、自分自身が今までもってきている世界地図、アイデンティティをいつでもどこでも相対化して、「一時放棄」できる能力を身につけておくこと。
9. NLP は、特定の人生上の目的を達成するための最高の方法論でありえても、個々人にその目的そのものをもたらせることはできない。それゆえ、NLP を実践するときは、まず最初に自分自身の人生の目的が何であるかを明確に見定めておくこと。