以下の文章は、北岡泰典のメルマガ「旧編 新・これが本物の NLP だ!」第 71 号 (2007.4.10 刊) からの抜粋引用です。
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今回は、私の NLP エグゼクティブ トレーニング ワークショップ、大阪第二期マスター プラクティショナー コース修了、その他について情報をお伝えします。
1. NLP トレーニング&ビジネスコーチング上級トレーナー向けエグゼクティブ ワークショップについて
今回、新規にニューロカフェ主催の「NLPトレーニング&ビジネスコーチング上級トレーナー向けエグゼキュティブ ワークショップ」プロジェクトを立ち上げました。
このワークショップの参加申し込みは以下のサイトから可能です。
http://www.kitaokataiten.com/ew/
これは、NLPトレーニング&ビジネスコーチングに携わる上級トレーナーを対象としたNLP&精神世界を中心としたワークショップです。
コーチングやNLPトレーニングに携わっている方々で、資格はもっているがワークで使うツールのバラエティに不安をもっているかあるいはさらにツールメニューをさらに充実させたいと思っていらっしゃる方々に対して、国内でNLP第一人者と言われている北岡泰典が特別コーチングして、技能向上を図る少人数制のワークショップです。
事前に面接&診断により、コーチ&トレーナーとして深めたい内容と不足している技術&情報を元に個別に課題解決し、ブラッシュアップします。
北岡がこの「テイラーメイド」のワークショップを開講する目的は、欧米と比べてテクニック志向が強すぎるとされている国内のNLP&コーチング市場で活躍しているトレーナー全体の実力の全般的底上げに貢献させていただくことにあります。
北岡は、すでに昨年国内の最上級のNLPトレーナー三人に対して同様な特別ワークワークショップを開講した経験を有しています。
少人数のトレーナー仲間どうしを募って、ワークショップグループを構成することも可能です。
募集人数:最低3名/最高5名まで
日程:10日間(計80時間)
場所:要相談
受講料:100万円/人
ところで、今週木曜日に私の英国時代の知人を介して、プライベートの「プチ」ワークショップを広島市内で開講する予定です。このワークショップ参加者は、この知人の友人でバンドラー系のトレーナーが主ですが、「NLP 四天王から直接セッション経験をもった北岡泰典に接したい、北岡の精神世界系の話にも興味がある」という事前情報を得ています。
私は、全国に、このような NLP トレーナーのように、私に会いたいのだけれども、 諸々の理由から (最大の理由は、バンドラー/グリンダー派の「派閥的対立」かもしれませんが)、私に会うことを躊躇しているであろうバンドラー系の NLP ピア (トレーナーを含む) がたくさんいらっしゃるのではないか、と推測しています。
私は、真摯に「異市場交流」を目指していて、このような NLP ピアの方々ともどんどんお会いしたいと思っていますので、上述の「NLP エグゼクティブ トレーニング ワークショップ」プロジェクトを始めとした私の今後の活動の中で、多種多様な方々とお会いしていきたいと考えています。
2. 大阪第二期マスター プラクティショナー コース修了
先週末に大阪第二期マスター プラクティショナー コースが無事修了しました。最終日の日曜日には、マスター プラクティショナー生の卒業査定セッションが行われました。セッション内容は、各自が考え出した新考案テクニック演習をプリゼンすることでした。
このコース参加者のセッション内容は、全員非常に高レベルだったことに私は驚きを覚えました。
内容的には、催眠療法、「ロードオブザリング」のアーキタイプ的登場人物をフィーチャーしたもの、「数秘学」を取り入れたもの、NASA ゲームの変形演習等を始めとして非常に多様な演習があり、非常に興味深いものばかりでした。
皆さん 1 年間の学習を終えられ、かなり高いレベルの技能とノウハウを身につけられたと思いますし、今後それぞれの分野でますますご活躍していくことと私は確信しています。
ところで、日曜日の朝、最近のニューロカフェの JAM セッションで一度紹介したことがあるだけの「結果的に後でうまくいくことが判明するガッツ フィーリングと後でうまくいかないことが判明するガッツ フィーリングの見分け方」演習を紹介しました。ニューロカフェでは、参加者に実際に演習をしていただかなかったので、参加者がこの演習を実地体験したのは、私のワークではこれが初めてのことでした。
この演習は、簡単に言うと、二つのケースの触覚的サブモダリティーを比較するという、比較的簡単な演習です。
実際に演習を行う前は、「ガッツ フィーリングは単にガッツ フィーリングで、結果的に後でうまくいくことが判明するケースとそうでないケースなどあるはずがない」と懐疑的に見ていたコース参加者がたくさんいたようですが (この姿勢を私は大歓迎します)、演習を実践している間の盛り上がりはかなりハイテンションで、かつ、演習後のフィードバック セッションでも、おおむね全員の方が驚きの念を表明され、「先生の言ったことが証明されてしまいました」という感想をいただきました。
3. リソースとアーケタイプとメタフォーについて
今回マスター プラクティショナー生の卒業査定セッションで、「ロードオブザリング」のアーキタイプ的登場人物をフィーチャーした演習があったと、上述しましたが、そのセッションを見ていたとき、私は、ふと、「人は、自分が達成したいと思うことを達成するのに必要なリソースすべてにアクセスすることができる」という NLP 前提は、おそらく詳細なリソースを意味しているのではなくて、人は常にアーキタイプ的な抽象的な「パターンまたはエネルギー」にアクセスすることができ、リソースの詳細は、アーキタイプにアクセスしたときの状況の諸条件によって「後追い」的に規定されるのではないか、という考えをもちました。
このことは、以下の 3 つのことと関連しています。
1) このアーキタイプは「メタフォー (比喩)」的な機能を果たしています。メタフォーは、最近私が本メルマガ等で繰り返して指摘してきている「一を知って十を知る」垂直的学習と密接に関係しています。
すなわち、あること (一) を聞いて、それを具体的なコンテンツとして捉えるときは、一だけの水平的学習しかできませんが、それを比喩的に捉えることができれば、すなわち十の垂直的学習ができたことになります。
ジョン グリンダー氏はよく、「あらゆるものは何か他のものの例である」という表現を使いますが、この表現を「あらゆるものは何か他のものの比喩である」と言い換えると、意味合いがより明らかになります。
2) 「今もっている限定されたリソース → アーキタイプへのアクセス → そのアーキタイプが意味するすべての可能性としてのリソースへのアクセス」の図式は、本メルマガ第60号の「1. 高次の肯定的意図&中心視野 vs 周辺視野」のセクションで示した私の発見と対応しています。
以下に同セクションで示した「問題の症状 → 高次の肯定的意図 → 無数の代替行動」の図式図を再引用します。
3) アーキタイプ的なリソースへのアクセスですべてのリソースにアクセスしうる構図は、私に、「旧コード NLP では、『新しい行動がアンカー』され、そしてそのために、クライアントは (アンハッピー) ロボットとしてあり続ける一方で、ニュー コード NLP では (ノウイング ナッシングの) の『状態がアンカー』され、そしてそのために、クライアントは任意の新しい文脈に入るときに、(その状態が生み出す) 自分の行動を予め予想することができない」 (本メルマガ第 46 号より引用) という構図を想起させます。
すなわち、コンテンツとしてのリソースにアクセスしようとすれば、水平的学習しかできないでいる一方で、アーキタイプとしてのリソースにアクセスできれば「一を知って十を知る」式に垂直的学習ができることは、行動をアンカーしても同じ平面で動くロボットが作り出されるだけで、状態をアンカーして始めて予め予想不能の行動を生み出すことができることと相互対応しています。
作成 2023/12/7