以下の文章は、北岡泰典のメルマガ「旧編 新・これが本物の NLP だ!」第 38 号 (2005.9.15 刊) からの抜粋引用です。
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今回は、前号のメルマガに続いて重要な告知があります。
1. グリンダー氏による「NLP コーチング認定」コース開催正式決定!
本メルマガの先号では、NLP 共同創始者のジョン グリンダー氏が来年以降日本 NLP 学院において開催する「NLP トレーナーズ トレーニング」コースのスケジュール等の開催内容が遂に正式決定した旨をお伝えしましたが、これに続き、グリンダー氏が 2006 年 5 月のゴールデン ウィーク中に開催する「NLP コーチング認定」コースの開催内容も正式決定されました。
( グリンダー氏による「NLP トレーナーズ トレーニング」コースについての、コース参加費を含む詳細については、以下のサイトで参照するこができます。
http://www.nlpjapan.com/j_2.htm)
日本のビジネス界では現在、「コーチング」がはやっていますが、その多くは NLP の「ミニチュア版」コーチングといっても過言ではないかもしれません。すなわち、コーチング業界で話題になっているのが、NLP コーチングである、と言えます。
確かに、歴史的にも、欧米では、NLP の「簡易バージョン」としてコーチングが生み出されたという感があるので、コーチングを学習し、実践されている方々が NLP を学ばれると「鬼に金棒」の実際的方法論を身に付けることとなります。
今後国内でも、「ポスト コーチング」の方法論として「NLP コーチング」が脚光を浴びる可能性が高くなっていますが、今回、そのようなトレンドを先取りする形で、NLP 共同創始者自身が認定する「NLP コーチング認定」コースが国内で開講されることになったことは、グリンダー氏の友人として私もうれしいかぎりです。
NLP 創始者が直接認定するこの「NLP コーチング」は、定義上、非常にユニークで無比のコースですが、国内のビジネス界に NLP がさらに浸透していく重要な契機となることは間違いありません。
グリンダー氏と共同トレーナーのカルメン ボスティック サンクレア女史が共同で教えるこの「NLP コーチング認定」コースは、2006 年 3 月から 8 月にかけて、以下のスケジュールとプログラムで日本 NLP 学院において開講されます。
モジュール 1 「ニュー コード NLP プログラム」: 最新の NLP の潮流であり、NLP トレーナーの必須項であるニュー コード NLP を修得するコース。北岡泰典等が担当。2006 年 3 月 3 日~ 5 日の 3 日間
モジュール 2 「オーソリゼーション プログラム」: グリンダー博士、カルメン・ボスティック女史が担当。2006 年 4 月 28 日、29 日、30 日 5 月 12 日、13 日、14 日の6日間
モジュール 3 「エキスパート プログラム」: 北岡および石川正樹講師が担当。両講師が実際に日本 NLP 研修事業部において行っているコンサルティング、研修、コンサルティングのノウハウを提供する、エキスパート育成のためのプログラム。2006 年 6 月 10 日、11 日、7 月 15 日、16 日、8 月 26 日、27 日の 6 日間
ジョン グリンダー氏による本「NLPコーチング認定」コースについての、コース参加費を含む詳細については、以下のサイトを参照してください。
http://www.nlpjapan.com/c_1.htm
2. マスター プラクティショナー コース新テクニック考案モジュールについて
最近、私の NLP マスター プラクティショナー コース モジュールで、コース参加者が各グループに分かれて「新テクニック考案」演習を行い、各グループがプリゼンをしましたが、これについて報告したいと思いました。
参加者は、4 つのグループに分かれ、今までプラクティショナー、マスター プラクティショナーの各コースで実際に学んできた各 NLP テクニック (特に、個人編集演習) を参考にして、新しい NLP 演習テクニックを考案する課題が与えられました。
4 グループのうち、3 グループはタイムラインに基づいた演習を考案し、4 番目のグループが考案した演習は、催眠誘導を使った、他の人の卓越性に関する「モデリング テクニック」でした。 4 グループともすばらしい新テクニックを考案、プリゼンできたと、私は真に思いました。
タイムラインを使った新演習には、ライン上で問題が発生する度に、将来の「アウトカム ポイント」に移動してそこから該当の「チョイス ポイント」を振り返ってそのポジションを左右に位置調整することで、目的達成をさらに容易にさせる、といった斬新的アイデアを含んだ演習や、クライアント役にかなり深い「変性意識」を誘発させることで、過去の問題をごく些細なものに変容させた上で、過去のポイントと現在のポイントを統合させてしまう、といった NLP 的に言っても「アンビリーバブル」な演習もありました。実際、このクライアント役の方は、過去と現在が「自然な形で」統合されたとき、あまりにも大きな (ポジティブな) 意識状態の変化のために身体的に圧倒されてしまいました。
私は、これら 4 つの新演習は、すべて、極めて高レベルのクリエイティビティの産物だと感じましたし、本メルマガの過去の号でも示唆したように、欧米で同じような新演習考案セッションがあったとしても、参加者がこれほど創造的なワークをこれほど短時間 (考案作業に与えられた時間は 1 時間半程度でした) で考えつくことはまずないであろう、という思いを新たにしました。
前回のマスター プラクティショナー コースの同じモジュールでもコース参加生に対して同じような意見をもちました。前回は、さらに「大胆な」アイデアが新演習に盛り込まれた傾向にあったと思いましたが、このような「控えめな」 (つまり、既存の演習に基づいてやや変形させるという意味ですが) アイデアを含んだ今回のコースの新演習も、非常にコンパクトにまとまっていて、また、実際にそのまま使えるユーザフレンドリ性が高いと思いました (ただし、新演習を実践する上で「副作用」はないか、等の実際的検証をまず経る必要があることは言うまでもありませんが)。
ちなみに、私は、まずコース参加者にあまり多くの指示を与えずに、新演習を考案していただいた後、各グループがプリゼンする直前に、フリップチャートで、他のグループが該当の演習を査定するために基づくべき査定基準を 3 つ紹介しました。これらは、
1) 人間の脳の機能のし方にそった演習であるかどうか (この検証は困難であるにしても)
2) NLP のルーツとなっているパターン、モデルに基づいて、踏襲しているかどうか
3) 内容モデルであるか、それともプロセス モデルであるか
の 3 基準でした。コース参加者はこれらの基準で査定されることになることを知らずに新演習を考案する作業に入ったわけですが、結果的には、4 グループともこれらの 3 基準ともクリアしているように思えました (上述のように、実際に問題はないかの検証を条件としていますが)。
特に、前回のコースでプリゼンされた新演習では、ディルツの「心身論理レベル」のアイデアを取り入れた演習が多かったのですが、今回はそのような演習が皆無であったことが、非常に興味深い結果でした。おそらく、私が、含蓄的、明示的に「グリンダーさんによれば、『心身論理レベル』は内容モデルです」と繰り返してきていたのを、コース参加者が意識的、無意識的に参考にされたのだと思います。
この意味で、私は、プラクティショナー、マスター プラクティショナー コースとも、非常に内容の濃い、NLP のルーツに則った教え方をしていますが、コース参加者の方々がこの私の「ノウハウ」を「右脳的知識」として理解し、身に付けているからこそ、このようなハイレベルな新演習を、(「プロセス モデルであること」を含む) NLP の合法的基準に従って考案することができるのではないだろうか、と自負させていただいている次第です。
ある人に言わせれば、バンドラー系の資格をもった NLP トレーナーよりも私のマスター プラクティショナー卒業生 (場合によっては、プラクティショナー卒業生) の方が、左脳的、右脳的 NLP 知識がある、とおっしゃっていましたが、もしこれが事実であれば、私がわざわざ日本に帰ってきて NLP ワークを始めた当初の目的が達せられているということですので、誠にうれしいかぎりです。
今回のモジュールでは、新考案演習プリゼン セッションの後、あるコース参加者から「北岡先生は、あまりにも右脳的すぎる人です」というまったく意外なフィードバックを受けました。私は、「私を右脳的と形容するのは『最高の賛辞』です」と答えさせていただきましたが、確かに、私は、過去に非常に多くの書物を読み、左脳的知識を蓄積した後、その膨大な知識を自由自在に操れる「右脳的コツ」をホーリスティックに養ってきているつもりですので、この方の指摘は非常に鋭い洞察である、と思いました。(この「左脳的知識の右脳によるホーリステックな操作」は、NLP を習得した後に起こったことですが、過去学生時代にも、耳年増的な、実際には何も変えることのできない左脳的知識を、サハラ砂漠での瞑想や (米国西海岸で) ありとあらゆる西洋心理療法を経験することで右脳に落とし込んでいった (NLP 習得以前に起こった) プロセスとパラレルなので、非常におもしろいと思います。実は、今後も、数年後の引退の後は、また読書三昧に明け暮れ、そしてその知識を右脳に落とし込むという同じプロセスを再度繰り返す余生を過ごそうと考えているところです。)
結論としては、今回の各グループ演習の結果は、私にとって満足の行く以上のものだったので、コース参加者には、最後に、「この程度 NLP を忠実に学んでいるかぎり、皆さんは NLP ピアとして大丈夫です。皆さんを祝福します」と伝えさせていただきました。
3. NLP 専門ドットコム
現在「NLP エヴァンジェリスト」の方が「NLP 専門ドットコム」という以下のサイトを立ち上げたようです。
http://www.nlp-senmon.com/
このサイトは、ある一つの NLP 団体に偏る、というよりも、各 NLP 団体を網羅し、NLP 情報を包括的に紹介発信していく、「NLP フォーラム」のような体をなしているようです。サイトでは、「NLP エバンジャリストによる NLP 神経言語プログラミング総合情報サイト」と唄っています。
このサイトの今後の発展が楽しみです。
作成 2023/11/4