以下の文章は、北岡泰典のメルマガ「新編 新・これが本物の NLP だ!」第 34 号 (2014.11.7 刊) からの抜粋引用です。
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今回は、以下のトピックがカバーされています。
1.個人セッションのクライアントとの質疑応答
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1.個人セッションのクライアントとの質疑応答
最近、私の「エグゼキュティブ個人セッション」のクライアントの方 (この方は「学びごと」としての NLP 資格講座には興味はないが、あくまでも抜本的な「自己変容」を求めている、ということで私のエグゼキュティブ セッションを受講されています) とメールと実際のセッションでの一連の質疑応答をさせていただいたのですが、非常に興味深いと思ったので、ご本人の許可のもと、以下に引用させていただきたいと思いました。
私の個人セッションがどういうものかよく反映されているかと思いました。
(なお、以下は「エグゼキュティブ個人セッション」関連の内容ですが、本メルマガでもご紹介させていただいている「独立支援/新習慣定着化支援」個人セッション ワークにも当て嵌まる内容になっています。)
Q1 クライアントのご質問:質問をさせてください。
夢をかなえるために、紙に書きだすとか、アフェメーションとか、セルフイメージとか、引き寄せとか、色々とあると思いますが、ああいうのは、効果あるものなのでしょうか?
私は、夢は叶えるために、(体験セッションの後、正式パッケージの) 先生のセッションを今後受講しますが、上記のようなものは、一見関係有るのか無いのかわからないのでお聞きしました。
A1 北岡回答:ご質問の関連事項として、今、私は、ユングの「超越機能 (Transcendent Function)」なるものを「研究」しているところですが、これは、私がいつも触れてきている「いかに無意識とラポールを取るか」のユング版の用語のようです (ユング自身は、「超越機能とは、すなわち、意識と無意識のデータが協力することである」と述べています)。
ということで、
「夢をかなえるために、紙に書きだすとか、アフェメーションとか、セルフイメージとか、引き寄せとか、色々とあると思いますが、ああいうのは、効果あるものなのでしょうか?」
につきましては、「意識と無意識の間でラポールが取れている状態」で、こういうことをすれば、絶大な効果があると思いますが、ラポールが取れていないかぎり、まったくの時間と努力の無駄だと極言してもいいと思います。
参考情報としては、「入眠時催眠状態」では、意識と無意識との間の垣根が取れているので、アファメーション等が効きやすいとは言われていますが、それは確かにそうでしょうが、覚醒時に「意識と無意識の間でラポールが取れていない」場合は、その効果が相殺されてしまう、と言ってもいいように、今の私には思えます。
Q2 クライアントのご質問:また、先日の体験セッションを行った後、バリバリと仕事を続けることが、できていたのですが、ここ3日ほど、元にもどって、なかなか仕事が進みません。こういう時には、どうすればいいのでしょうか?
A2 北岡回答:このご質問ですが、これこそ私の 8 回の個人セッション パッケージの「存在意義」なので(!)、次回のセッションで詳細をお話しさせてください。
ただ、要は、「反復、反復、反復」を繰り返して、以前のパターンが戻ってこないようにすることによってしか、「永続的自己変革」はない、とは言えます。
また、どんな種類の他の「迷い」に関しても、次回のセッションで、無意識からの Yes/No サインがわかるようになりますので、すべて、「自分の無意識と相談して、最終決定」できるようになります。
Q3 クライアントのご質問:そうですよね。反復して、今までのパターンを無くすためにセッション受けるので、よろしくお願いします。
すべて、無意識と相談する決定ことが、一番良いということですね!
ちなみに、意識が無意識をコントロール出来るようにも成るのでしょうか?例えば、意識でこれをやりたい!と思うことを無意識にもサポートしてもらって進めることができるようになるのでしょうか?それとも、無意識が主で、それに従属するしかなくなるのでしょうか?
A3 北岡回答:このご質問の答えは、「双方向」です。それが「意識と無意識の間のラポール (= ダンス)」の意味合いです。
おそらく、一番いいのは、今後のセッションで、たぶん、すべての「左脳的な質問」が答えられ、右脳的に体感できると思いますので、セッション時にいろいろ体感されながら、質問される方が「さらに建設的」であるように思います。
(意味合いは、「左脳的質問 -> 右脳的体感 -> 左脳的質問」のサイクルだと、「両脳学習」として、どんどん上のレベルに螺旋的に上昇していけますが、この「右脳的体感」がないと、たぶん、論理的質問だけが左脳内でエンドレスに出てくるのではないか、というものです。)
私は、左脳と右脳の相互の行き来を可能にさせ、ホーリスティックな人間を生み出すことができる「全脳学習教育者」であると自己規定してきています。言い換えれば、私は、普段、意識 (左脳) の中だけで生きている人々を、無意識 (右脳) をも含んだ全体性 (全脳) の中で生きることができるようにする支援者です。
参考になったら幸甚です。
Q4 クライアントのご質問:ご返信ありがとうございます。ご説明により、内容理解出来ました。
右脳的体感ということを、過去意識したことが無いので、とても新鮮です。
私のようなNLPをあまり知らない人からしたら、感覚的体感を意識して両脳学習するというのは、聞いただけで、ワクワクします。
多分、少し優秀な人は、ものごとを左脳的には考えるので、右脳的な人(感覚でものをいう人)をある意味、バカにしますし、右脳的な芸術肌の人は、左脳人間を、感性がない残念な人と見てしまうのではないかと思います。
そこに融合点が無い気がします。
しかし、偉大な芸術家は、実は論理的ですし、天才学者は、サイエンスはアートの領域に達するといいます。
いままで、両脳を意識的に使うということを考えてこなかったので、これからものすごく自分を高めていけるのではないかと感じました。
正式パッケージの第一回目よろしくお願いします。
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以下が、正式パッケージの第一回目の後の質疑応答です。
Q5 クライアントのご質問:本日はありがとうございました。
今日のセッションの「パンドラの箱を開ける」演習の後、無意識さん (北岡の言う「無意識ちゃん」) と対話をしていますが、シグナルを明確に感じられるようになってきて、また、迷っていることを相談したら、YES/NOを教えてくれるので、だんだんと迷いがなくなってきました。
時に、意識の意見と逆だったりするので、???となることもありますが。。。
また、私が色々とアイデアが出て、結果的に一つのことを完結できないということに関してですが、どうやら、自己のためにやっているから、そうなってしまっているそうです。
私は、ビジネスやるにしても、究極的にお客様のためにやらないといけないと無意識さんが教えてくれました。
今までは自分のためなので、困っているお客様に価値を届けるというところをゴールとしていなかったようです。結果的に、自分のためにアイデアを色々と出して、プロジェクトを乱立するという悪循環だったようです。
無意識さんが教えてくれるには、お客様のためにやると、様々なビジネスアイデアを出すよりも、1つのことを完成させて、お客様に価値を提供することにフォーカスしなければならないということがわかりました。
なので、無意識さんにサポートしてもらい、1つやろうとしているプロジェクトをまずは完遂させます。
ところで、不思議なもので、対話を何度かしているうちに、わかってきたのですが、自分の中には、意識と無意識さんの2人がいますが、まぁ、無意識さんの方が、意識さんの何倍も偉大で能力が高いようですね(笑)
あと、セッションの「イメージ ワーク」中に出て来た比喩としての「ロボット」は、大きな存在でしたが、どうやら、このロボットは、無意識さんか、世の中全体のどちらかのようです。また、ロボットを思い浮かべて、話しかけてみたら、にこやかになりました。命がやどっているようです(セッション時は、無表情でただの金属でしたが)。
これから、無意識さんと仲良くしていきます。
A5 北岡回答:「お客様に価値を提供することにフォーカスしなければならないということがわかりました」と「ロボットを思い浮かべて、話しかけてみたら、にこやかになりました。命がやどっているようです」の部分は、本当にすばらしい洞察で、(私の非常に僭越な意見では) 本日のセッション以前ではなかなかもてなかった (両脳的な) 感覚かと察しさせていだいております。
この「正 (意識) + 反 (無意識) -> 合 (ユングの言う『個性化/自己実現』)」の永遠の「自己拡張のプロセス」である「革命的なブレークスルー」は、今後、決して止まらない形で、繰り返されていくのでは、と思っております。
たぶん、今まで「溜まっていたエネルギー」が一挙に一つの方向に流れ始めていくのではないでしょうか?
すばらしいことが起こったと思わせていただいております。今後ともよろしくお願いします。
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ちなみに、このクライアントさんに参考資料としてお渡した、ユングの「超越機能」からの抜粋翻訳引用を以下に記させていただきます (ユングの文章は、通常、難解で、解釈が難しいと言われているようです。以下の文章もそうなっています)。
「問題は、無意識の意識を混乱させる影響に対して、どのような心理的、道徳的態度をもつべきかであり、また、このことをとどのようにクライアントに伝えることかができるか、である。
その答えは、もちろん、意識と無意識の間の垣根を取り除くことにある。このことは、一方的に無意識のコンテンツを批判することによってではなく、むしろ意識の偏りを補っているという無意識のコンテンツの意味合いを認知して、この意味合いを考慮に入れることによって、成し遂げることができる。
意識と無意識の傾向は、『超越機能』を構成している二つの要因である。『超越』と呼ばれているのは、この機能によって、一つの態度から別の態度への移行を、無意識を消滅せることなく、 相互関連的に可能にさせているからである。
実際の現場で、適切なトレーニングを受けた分析家は、クライアントに対して超越機能を獲得させる、すなわち、意識と無意識を統合させ、新しい態度がもてるようにクライアントを支援する。」
作成 2022/12/4