以下の文章は、北岡泰典のメルマガ「新編 新・これが本物の NLP だ!」第 27 号 (2014.6.6 刊) からの抜粋引用です。
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今回は、以下のトピックがカバーされています。
1.「ネオ フロイト ワーク」について、その一
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1.「ネオ フロイト ワーク」について、その一
私は、現在、「NLP を自己適用して変化を永続化し、新習慣を定着化する個人セッション」を開講中ですが、本メルマガの第 26 号でも示唆させていただいたように、このワークは「ネオ フロイト ワーク」とも形容できるものです。第 26 号では、以下のように書かせていただきました。
「おそらく、フロイト派の精神分析家は、マニュアル化されているルーチンになった潜在意識的な解釈を単にクライアントに押し付けるのでしょうが、私の場合は、私の無意識をクライアントの無意識に『同調』させて、私自身の無意識の全回路を検索した上で、どれだけ意味のない、突拍子もない解釈をするかもしれませんが、最終的に必ずクライアントの無意識に聞いてその妥当性を確認しているという意味で、私のこのワークは『ネオ (新) フロイト ワーク』と形容できると思っています。
私としては、『ネオ フロイト ワーク』は、コンテントばりばりのフロイト ワークと無意識的要素を強調するトランスパーソナル心理学的ワークを止揚統合したワークと言えます。さらに、トランスパーソナル心理学は、ユングの影響を強く受けているので、このワークは、フロイトとユングの両方を止揚統合したワークと言えるかとも思います。さらに言うと、このネオ フロイト ワークは、コンテント ワークとコンテントフリー ワークを止揚統合したワークです。」
その後、エグゼキュティブ向けワークを含め、個人セッションを続けてきていますが、興味深いことが起こってきているので、本号のメルマガで報告させていただきたいと思いました。
以下、複数のクライアントの方とのセッションで明らかになった、北岡式「ネオ フロイト ワーク」の特徴です。
1) 北岡 NLP ワークを知っている NLP 上級者のクライアント (複数の方々) に、 トラウマチックな題材を選んでいただいて、NLP 演習を行ってもらいましたが、「これまで意識的にこの題材を NLP 演習の対象に選んだことはありますか?」という私の質問に、NLP 演習をかなりの程度まで自己適用してきていたはずなのに、「意識的にこの題材を適用したことはないです」という答えをいただきました。
このことは、おそらく、無意識的な「変わることへの恐怖」ゆえに、どうしても、「抜本的」な変化が生み出されうる NLP 演習の対象として、もっとも深層心理的な題材を適用することは、なかなか自分一人では「無意識的な抵抗」がある可能性があることを示唆しています。
私自身は、以前、自分の中にある「アンフィニシュド ビジネス (未解決の問題)」すべてをカバーして、自分の中に「盲点」がなくなるようになるまで、7 年間毎日 10 個の NLP テクニックを自己適用しましたが、通常は、そこまでの「コミットメント」をもつことは、なかなか難しいと思われます。
その中で、私は、クライアントに対して、その世界地図の「外」にある人間として、抜本的な変化を生み出す可能性のある題材 (言い換えれば、自分の人生で手を変え品を変え繰り返されてきているパターン化された問題で、それが解決すれば、人生が劇的に変わりうるような問題) をピンポイント的にピックアップして、NLP 演習に適用することで、抜本的な問題解決を図ることを支援することができます。
2) ちなみに、「変わることへの恐怖」をもっているクライアントに対しては、私は、ネオ フロイト ワークでクライアントに対して提示できる「新しい行動選択肢」は、まったく異質の、他の人間のプログラミングを自分の頭の中に強引に移植するようなことは意味してはいなくて、あくまでも、意識と無意識の間のラポールを取ることができるように、自分の中の「既知の (これまで意識的に認知されてきている) 部分」と「未知の (これまで意識的に認知されてきていなかった) 部分」を統合することを意味しているので、「未知の、新しい自分」について怖がる必要はいっさいないです、と説明しています。
3) あるクライアントに、「すべてが幻想であるならば、それを知りつつ、自分と他人の両者がハッピーになれるような幻想を実現していくことが大事になります」 (ちなみに、これは、NLP とは何かをうまく言い表しています) と言ったとき、私の過去の認定コース参加者であったこのクライアントは、「コース講義中は、『今ここ』がすべてであることを強調されていたのは知っていますが、そのようなことをおっしゃったのを聞いたことはないですね」と指摘されました。
私は、「思うに、コースでは、『コンテントフリー ワーク』だけをしていたのですが、今回、個人セッションを始めるにあたって、クライアントの問題のコンテントにある程度以上入っていくことを決心したことが、私のこの発言となったのだと思います」と答えさせていただきました。
4) 私は、通常、認定コースでは、「パーツの統合」ワーク等のデモ演習時に、コースの物理的な時間的制約を主な理由として、最後の統合手順の段階で、クライアントに長時間統合の感覚を味あわせるということはしてきていません (このためにこそ、コースで学んだ演習を自宅等で自己適用してください、と進言してきていました)。
一方で、個人セッションでは、時間の制約が緩やかなので、最後の統合手順において、クライアントの方々にかなり長い時間 (数分以上) をかけていただくことがありますが、このプロセスにおいて、クライアントの頭の中で、いろいろな関連した記憶が思い出され、かつ、その一つ一つの記憶の新しいパターンでの書き換え (内部表出の書き換え) が起こるということが頻繁に見られました。
5) 最近のクライアントに「パンドラの箱を開ける」テクニックを伝授する際、「イメージ ワーク」も合わせて行うと、さらに効果的になることが判明しました。
たとえばですが、当初の問題を象徴的に表現してもらうと、「首のところが人の手で締め付けられているようです」というふうで、問題解決時には、「その手が自分から離れ、自分の顔を優しく撫ぜています」というふうに変化する場合があります。
以前から、このようなイメージ ワークは、クライアント自身の内部の「催眠的現実」を扱っていて、たとえば、ユングの「アクティブ イマジネーション」、ニューソートの言う「ビジュアリゼーション」、西洋魔術の「タットヴァ テクニック」等とも密接に関連しているという認識はありましたが、あるクライアントから、「もしかしたら、このようなイメージ ワークは、いわゆるエーテル体とも関係があるのではないですか」という指摘を受けました。
現在、私は、私のネオ フロイト ワークは、「エーテル体の内的現実の書き換え」を可能にしているので、これほどディープな深層心理ワークが可能になっている、と理解しています。
(同様に、上記の 4) で指摘した「パーツの統合時の、新しいパターンでの記憶の書き換え」もエーテル体の書き換えワークの一部と見なすことができるかと思います。)
6) もし仮に、私のネオ フロイト ワークが、実際に、クライアントのエーテル体の内的現実の書き換えを引き起こしているのであれば、本メルマガの第 26 号で述べさせていただいた以下のことが、ネオ フロイト ワークを通じて実際達成可能であると考えているところです。
「私は、常々、深い瞑想もしくは催眠状態、化学的変性意識、悟りに近い状態等は NLP 自体では直接体験できないので、事前ワークとして NLP 以外の方法で試行錯誤しておいてください、と言ってきていますが、最近の私の、コンテント ワークとコンテントフリー ワークを止揚統合する『ネオ フロイト ワーク』を通じて、極めてディープな深層心理ワークが可能になっているので、このネオ フロイト ワークをツールとするのであれば、クライアントにそのような深い変性意識状態を直接体験させることができるのでは、という確信を、現在、徐々に深めているところです。」
作成 2022/11/27